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医療法人博光会 理事長・富島三貴
みゆきの里は、昭和57年に御幸病院を開設して以来、今年で30周年を迎えます。この30年目にあたる節目に、みゆきの里における今後10ヵ年構想を描くためのプロジェクトを、昨年より全施設職員の協力の下、推進して参りました。それが「レインボープロジェクト〜未来・夢・絆〜」です。現在は平成24年度からの実施に向け、計画と検討の詰めの段階に来ております。
プロジェクトにはいくつかの重要項目がありますが、一つには厚生労働省の推進する「地域包括ケアシステム」に、みゆきの里全施設を挙げて対応し、取り組んでいくことです。地域包括ケアシステムは、高齢者の皆さんが住み慣れた地域で生活していくことを支援するため、日常生活圏内(30分で駆けつけられる圏域)に医療・介護のサービス・予防事業・生活支援サービスなどが配置され、高齢者の生活に適した住宅環境が整備されることで、高齢者を地域で支えていけるようになることを目指したシステムです。
プロジェクトに先駆けまして、みゆきの里では昨年10月、熊本市中心部の駕町通りに居宅介護支援事業所「駕町通りケアガイドセンター」と、訪問看護ステーション「駕町通りサテライト」を開設いたしました。今後、市の中心部でも在宅看・介護のサービスに対する必要性が増すものと思われます。中央区で生活されている高齢者の方へのサービス提供や、中心部の医療機関の連携パートナーとしても貢献できるのではないかと思います。
医療や介護のサービス提供と同様、地域の皆様に対する予防事業の提案に関しましても、みゆきの里では健康増進施設ウェルネススクエアー和楽を中心として、早くより取り組んで参りました。特に、和楽のトレーニング室では今年1月より、幸田公民館主催の健康講座として「大人の基礎体力UP講座」を実施しております。期間は3月までの3ヶ月、月2回開催の全6回の講座で、地域の皆様の健康づくりにご協力いたします。この「大人の基礎体力UP講座」以外にも、プロジェクトでは様々な予防事業が検討されております。それらにつきましては平成24年度より、皆様のお目にかけることができるかと思います。
さらに地域包括ケアシステムでは、入院・退院・在宅復帰といった療養生活の節目に際し、途切れることのない継続的なサービスの必要性が謳われています。みゆきの里では在宅部門と御幸病院、あるいは他の入所・入居施設との間での連携を密にし、切れ目のない医療・介護のサービスを提供するために、ご利用者様の情報を各施設の担当者間で共有できるシステムの構築を進めています。個人情報の保護やフォーマットの仕様決定などに考慮しつつ、ご利用者様にとって最適なサービスを提供する一助になればと考えています。
地域包括ケアシステムに関すること以外でも、各施設においてこれまで以上に専門性を高めたサービスの提供を行って参ります。一例として、統合医療の研究と推進におきましては、御幸病院の鍼灸治療室・漢方相談をはじめとして、ぼたん園で取り組んでいる「健脳食」につきましても、マスメディアによる取材があるなど、注目を集めています。また、昨年には認知症対策室を立ち上げ、川畑智室長がみゆきの里の内外で認知症対策についての講演や指導を行いました。今年には同室を中心として、「認知症対応ボランティア育成講座」を1月にスタートさせております。受講者の方が施設で活躍される方のみならず、ご家庭での認知症高齢者の介護などにつきましても、有用な講座であると思います。
みゆきの里は今後もご利用者様のクオリティ オブ ライフ(QOL)の向上と、地域の皆様の健康づくりのお手伝いに、日々研究を深め努力してまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
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